輪島塗包丁 朱塗・宝相華沈金

石目(いしめ)とは

石目(いしめ)とは、輪島塗の技法の一つで、感じとしては庭園の「石畳のよう」な、仕上がりのことです。
漆の塗り面に、乾漆粉(漆を乾かして粉にしたもの)を蒔くと、表面張力が働き、所々に粉が集まります。
その小さな、偶然に生み出される集まりを活かして漆を重ね、固着させ、研ぎだす技法です。
この石目の技法に、錫を用いて仕上げたものが錫石目です。
金属のような質感をかもしだす、銀色に見えている部分が錫です。黒と銀の対比が、大変モダンです。

錫は、加工がしやすく、銀より錆びにくい特性があり、輪島塗では昔から使われていた材料です。
錫石目の特徴は、傷がつきにくく、使いやすい輪島塗であることです。

輪島塗包丁

輪島塗包丁

白極上霞とは

白極上霞は、切れ味が鋭く長年包丁製作に使用されてきた「白鋼」を熟練職人が手で鍛造し製作したもので、この輪島塗包丁に使用されています。

「霞」とは包丁の製法の一つで、2種類の鉄を組み合わせて包丁を造り上げる製法で、耐久性が高く研ぎやすいことが特徴。
そして「鍛造(たんぞう)」とは、鋼の塊を熱しながら手で叩き伸ばして行く作業のこと。温度が低いと時間がかかってしまうのですが、温度を上げすぎると鋼の組織が壊れて切れ味などの性能が落ちてしまう、という2面性を持つ作業です。子の日の職人さんは包丁の性能を最大限に引き出すため、極力低温で時間をかけて鍛造しているのです。

錫石目

価格:174,000円(税別)

寸法:刃渡り20cm 厚み3mm
鞘をつけた時の長さ:37cm 高さ4cm
専用アクリルケース寸法:W6.6 H4.5 長さ38.6cm